広大な土地面積を誇るイエローストーン国立公園は、1872年に設立されて以来、人の手が加えられず自然そのままの環境が保護されており、資源が豊富で野生の動物たちがのびのびと暮らしているハビタット!
園内をドライブ中に道路わきからリスやシカが飛び出してくるなんてことも日常茶飯事。園内の道路には「動物飛び出し注意!」の看板がいたるところに設置されています。

イエローストーン国立公園は、主に北ループ(North Loop)と南のループ(South Loop)と分かりやすいドライブ設計になっており、「公式野生動物ガイド(Official Wildlife Guide)」を購入すると、どんな動物がどのエリアで見かけられるかが記されていて、とっても便利!

それでは、私たちが3泊4日の旅の中で遭遇した動物たちを紹介します!
バイソン Bison
ハイデンバレー Hayden Valleyで渋滞!?
イエローストーンリバー沿いに広がる平野なエリア、「ハイデンバレー」をドライブしていると、結構な確率でバイソンの渋滞に巻き込まれる!と聞きつけ、さっそく行ってみました。
ローカルでは”Bison Jam”と呼ばれており、比較的スムーズな交通量の園内で唯一渋滞になる理由はただひとつ!このバイソンの群れの大行進。

チカ〜ッ!!車のすぐ真横をのしのし。
大人しそうに歩いているのですが、公園内のルールで野生のバイソンからは最低でも23m離れるようにとのこと。
いやいや、この至近距離はすでにルール違反ですが (笑)、くれぐれも威嚇したり車からは出ないように!

7月は繁殖期のため、夏に訪れるとかわいい赤ちゃんバイソンがお母さんにひょこひょこついて歩いていく姿も見れます。
ちなみにこの渋滞で、約15分くらい車はまったく動きませんでした。
ラマーバレー Lamar Valleyは野生動物の楽園!
北ループの東側に広がるラマーバレーは、たくさんの種類の動物たちが見られるドライブ必須スポットです!
特にまだあたりが薄暗い早朝や日が沈みだす夕方は、動物たちがもっとも活発に動きだす時間帯なので、おすすめです!
ここにもバイソンの群れを発見。何百頭はいそう・・・

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📸 Wildlife Guide
いつがベスト?:1日いつでも(見つけやすい)
どこがベスト?:視界がいいオープンな平野・バレーエリア。
特徴:巨体。色はダークブラウン。巨大な頭部と毛深い肩部。
豆知識:乾燥した砂場で転げ回るのが好き。繁殖期は7月〜9月頃。繁殖期のオスは特に警戒が必要。
ブラックベアー Black Bear
めったに目撃することができないブラックベアーも、Lamar Valleyに来れば見れるチャンスがぐんと高まります!
道路脇に何台か車がとまっていて、人だかりができていれば、おそらくクマを目撃した人たちです!

遠目にブラックベアーが。持参した双眼鏡でズームイン。


どうやら地面をそこらじゅう掘って、アリか何か食べ物を探しているようです。
こんな視界のいい平野で目撃できるのはめずらしく、ラッキーでした!
しばらくドライブをしていると、道路横のしげみに・・・・何かいる・・
ブラックベアー2号ー!!
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まわりに生えている赤い植物はチョークチェリー(Chokecherry)というベリーで、クマの大好物!
よくハイキングをする際に、パークレンジャーから「ベアベリーを見つけたら要注意!クマの好物だからそのエリアを離れるように」と言われるほど。
でもこのクマちゃんはまるで動物園でササの葉を食べるパンダみたいに、独占してひたすらモグモグ・・・
可愛いすぎる!!

ブラックベアーという名前でも、毛色がブラウンだったり、ブラックとブラウンが混ざった毛色のクマも生息しています。このクマは全身ブラウンで、耳までふわふわでとっても可愛い。
実はラッキーなことに、別の日にも南北ループの中間地点 Canyon Village 付近でブラックベアーに遭遇できました!
ガソリンスタンドを出たすぐの、人通りが多い道路にふつうに現れてびっくり!
距離があまりにも近くて、車内にいても結構ビビっていた私。笑

木のクズをせっせと堀り堀り・・何かエサを見つけたみたいです。

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黒と茶色のマーブル模様の大人のブラックベアーでした。
📸 Wildlife Guide
いつがベスト?:1日いつでも、特に夕方(見つけやすい)
どこがベスト?:緑が豊富な草原エリア、深い森の道路脇。
特徴:長い鼻。体の後部が前部よりも大きい。平たい顔面。
豆知識:毛色はブラック、ブラウン、ミックスなどさまざま。
エルク Elk
朝早く、北ループの北西端にあるMammoth Hot Springエリアを訪れると、そこら中にエルクの群れが。


人間慣れしているのか、車の目の前をテクテク歩かれ・・


オスのエルクの立派な角。これからもっと大きくなるようです。
📸 Wildlife Guide
いつがベスト?:早朝と夕方(見つけやすい)昼間は木陰で寝ていることが多い。
どこがベスト?:牧草地。
特徴:夏は毛がつややかな茶色に変わり、8月頃まで枝角はベルベット状のなめらかな質。
豆知識:若いオスは集団行動が多く、メスは子鹿と共に行動する。
アンテロープ Antelope
英語ではプロンホーンPronghornとも呼ばれるシカ科。その名の通り短い角が特徴。
北ループの中でも特に、Mammoth Hot SpringからLamar Valleyエリアをドライブしている際に、草原エリアで目撃できる可能性が高いです。車からは双眼鏡を使わないと、シカのどの種類か分かりませんでしたが、ズームイン。

普段よく見かけるシカと異なり、目元と鼻と首筋の部分がまっ黒いのと、お尻がまっ白で盛り上がっているので、違いがわかりやすいです。

📸 Wildlife Guide
いつがベスト?:1日いつでも(見つけやすい)
どこがベスト?:北ループの北側
特徴:真っ白いお尻、小さく枝分かれした角
豆知識:視力が非常に強く、瞬足。警戒時はお尻部分の毛が膨らむ。
リス Golden-Mantled Ground Squirrel
アメリカではリスは住宅地でもよく見かけられて、めずらしくはない動物ですが、イエローストーンで見られるリスは一見すこし違った特徴があります。

岩がごつごつしたエリアでよく見かけられるこのリスは、白と黒のストライプが背中にあり、街中で見かけるリスよりもサイズは小さめ。


ハイキングや園内を歩いていると、ひょこっと現れてきて可愛いです。
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📸 Wildlife Guide
いつがベスト?:1日いつでも(見つけにくい)
どこがベスト?:大きな岩が露出している岩壁エリア。
特徴:全長25-33cm程。背中部分に黒色のストライプ。
豆知識:頬に食べものをため込む。
シマリス Chipmunk
リスよりもサイズが小さく、すばしっこいチップモンク。
ハイキングの途中に地面に横たわっている木の上を走っていたり、ポリポリ何かを食べている姿をよく見かけました。
チップモンクは、顔までストライプ模様があって、Ground Squirrelとの違いを見分けられます。
まるで、ひまわりの種。笑

ちっさくてすばしっこいので、じっとしている時しかゆっくりお顔を拝見することができません。
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📸 Wildlife Guide
いつがベスト?:1日いつでも(見つけやすい)
どこがベスト?:森林に倒れているログの上
特徴:全長17-22cm程。顔からしっぽの先まで黒色のストライプがある。
豆知識:地面や木の葉の上を素早く走れるのが特徴。リスと比較して断然早い。
その他、公園内で見られる動物たち
これまで今回写真におさめることができた動物たちを紹介しましたが、イエローストーンには可愛い動物たちがまだまだたくさんいます!
まだあたりが薄暗い早朝や、日が沈む夕暮れ時に、ハイデンバレーやラマーバレーに出向いたら、もしかしたら次回はもっとたくさんの動物が見れるかもしれません。
公式ガイドに載っているその他の動物たちのリストです。
- オオカミ Gray Wolf
- コヨーテ Coyote
- 赤キツネ Red Fox
- ビーバー Beaver
- カワウソ River Otter
- ムース Moose
- ミュールジカ Mule Deer
- ホワイトテールジカ Whitetail Deer
- ヤギ Mountain Goat
- アナグマ Badger
- モルモット Yellowbelly Marmot
- ウサギ Snowshoe Hare / Whitetail Jackrabbit / Cottontail Rabbit
また野鳥好きでバードウォッチングを楽しみたい人は、イエローストーンはもってこいの場所。
めったに見ることはできないと言われていますが、アメリカ合衆国の国鳥にもなっているGolden Eagleも見かけられるようです。
オスプレイOspreyが川魚を捕まえる瞬間、グースや白鳥の群れが湖を優雅におよぐ姿など、公園内ではたくさんの野鳥を見たり撮影することができます。

希少でめったに見られない動物たち
プロの動物写真家でもめったに見ることが出来ないと言われている貴重な動物たちも、ここイエローストーンには生息している様です。
- マウンテンライオン Mountain Lion
- リンクス(オオヤマネコ) Lynx
- ボブキャット Bobcat
- ウルヴァリン(クズリ) Wolverine

別記事でご紹介していますが、イエローストーン国立公園には、世界的にも有名な間欠泉が集まっており、滞在日数が1日〜2日だとそれらの人気スポットをめぐるだけで終わってしまうことが多いです。
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