【アメリカ生活の現実】アメリカで暮らすメリット・デメリットを比較!(2020年版)




さっそくですが、皆さんは今まで「アメリカに住みたい」と思ったことはありますか?


学生時代のアメリカ留学や、アメリカ企業でのインターンシップ、もしくは海外赴任が決まった旦那について駐在妻としてアメリカで生活を送ることに、あこがれたことがある人は、多いと思います。


そもそも、アメリカで生活することが「あこがれ」の理由は何でしょうか?


世界の経済大国アメリカ合衆国。


テクノロジー分野では、世界を代表するAppleやGoogle、FacebookなどIT最大手企業が活躍し、


ファッション分野でも、世界をリードする高級ブランドや、セレブがプロデュースする独自ブランドから、ビンテージものの人気ストリートブランドなど、お洒落好きにとっても、たいへん魅力ある国です。




“そんな「最先端」があふれる国に住んで生活をすれば、自分の人生もきっとキラキラした刺激があるものに変わる!”




私も、そんな「あこがれのイメージ」を描いたまま、国際結婚を機にアメリカでの生活がスタートしました。


渡米後すぐの生活は、とにかくお出かけが楽しく、新しいもの・食べ物・人などに出会うことが新鮮で、毎日ワクワクが止まりませんでした。


しかしそんな生活も束の間、やっぱり現実を見る日はおとずれます。


この記事では、実際にアメリカで約5年間生活をしてきて中で感じた、「理想と現実とのギャップ」や、アメリカで生活する上の「メリット・デメリット」をまとめてみました。




【アメリカ生活の現実】アメリカで暮らすメリット・デメリットを比較!(2020年版)

アメリカ生活で現実に直面した5つのデメリット!



まずは、デメリットの面からいくつか代表的なものを5つご紹介します。


前置きとして、アメリカといっても、都会と田舎では少し状況が違う場合もあります。


また、日本人にとってデメリットと思うことも、アメリカ人や他の国出身の人にとってはデメリットと思わないこともあるので、その点はご了承くださいね。



デメリット① 物価が高すぎる(家賃・食費)




実はアメリカは経済大国であるがゆえに、物価は結構高いです。


日本と比較すると、平均で日本の1.5倍〜2.5倍、もしくは物によってはそれ以上します。


しかしながら、アメリカは貧富の差がとても激しい国です。


当たり前のことですが、快適に生活を送るためには、生活費に見合った収入が必要ですので、収入も日本で得ていた額の1.5倍〜2.5倍は必要ということです。


ですが、移民国家のアメリカでは、少なからず残る人種差別・労働ビザ問題・経歴による社会的地位などの影響があり、なかなか高収入を得れない人が多いのが事実です。


特に高いのが、ニューヨーク・ロサンゼルス・サンフランシスコなどの大都市の家賃や住宅価格


比較的治安がよく、安心して夜も散歩できるような良い環境のエリアに住もうと思えば、1ルームのアパートでも最低平均20万円〜以上はします。


収入が低い人は、必然と治安が悪く、利便性の悪いエリアに住むことになり、生活の質や幸福度がぐんと下がります。


別のブログ記事で、アメリカの1ヶ月の生活費についてご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

ブログ記事 ▶︎【海外生活の実態】アメリカ在住者の1ヶ月の生活費をまるごと公開




デメリット② 英語(言葉の壁)・文化の壁にぶつかる



アメリカで生活している日本人のほとんどが、「一度は悩んだことがある」と言っても過言ではないのが、英語の問題と、文化の違いによって起こるカルチャーショック。


移民国家のアメリカには、世界中から移住・移民としてやってきた、様々な言語を話す人たちが混合して生活していますが、アメリカ社会の中の共通語は英語。


会社や学校、コミュニティの集まりなどでは、「英語」を話せないと話題についていけません。


日常生活を送る上での英語力(買い物やレストランなどでの注文)は、アメリカで1年ほど生活すれば、誰でも身につけることができますが、それ以上のレベルになるには個人の努力が必要です。


「自分が伝えたいことを、相手に英語で伝えられない」ほど、悔しくて落ち込むことはありません。


また、移民国家だけにアメリカには様々なバックグラウンドや文化・宗教をもった人たちがいます。


単一国家の日本人には、この「異文化社会」は慣れていなくても当然のことながら、考え方のちがいを理解するのに苦労すること、戸惑うことがあります。


「日本の常識」は、「アメリカの常識」ではないということ。

例えば・・・


・電車やバス、お店の中などの公共の場で、周りのことを考えて、音量や話し声を小さくするなどのマナー(空気を読む)がない。


・いくらスーパーマーケットのレジで長蛇の列が出来ていようと、定員はマイペースに会計中のお客さんと雑談を楽しんでいたり(急ぐ気がない)、待たせたお客に対して、誤りもしない。


・いくら仕事で、相手の重大なミスで損害が発生し、「謝礼状を今日中にください」と相手側にお願いして、「わかりました」と返信がきても、一向に返事がこないので電話をしてみると、「定時になったから帰りました」と言われるなど。


ある意味、日本人にとっては「自己中心的」「空気読んでよね!」と言いたい相手の行動や態度ですが、アメリカで育ってきた彼らにとっては普通なのです。


良い意味でも悪い意味でも、「自分第一優先」「自分が一番大事」と教えられて育ってきたアメリカ人の常識では、「まわりとの協調性や組織の中での服従を教わってきた日本人」にとっては理解しがたいこともあります。


アメリカでは、このように「日本ではありえない」些細なことでもイライラしてしまうことが、結構起こります。


「郷にいれば郷に従え」の気持ちで、そんなアメリカ人にも柔軟に応答できる精神が必要です・・。



デメリット③ 就職・労働環境は甘くない




アメリカで働く上で必ず念頭に置いておかなければならないのが、「弱肉強食・能力主義」だということ。


日本でも近年「年功序列」システムが崩壊すると予想されていますが、アメリカはの企業はガッツリ能力主義で採用します。


日本のように、大卒で「未経験」の職種でどこかの会社へとりあえず就職し、ゼロから研修をガッツリ受けるような国ではありません。


アメリカの学生は、在学中に企業のインターンシップに参加したり、在学中に行った研究プロジェクトを「経験」として、履歴書で猛烈にアピールし、就職先を探しています。


日本のように年齢が上がると共に、給料もだんだん上がっていくというシステムはなく、アメリカでは「個人の能力」によって給与は人それぞれです。


入社時に交渉をしたり、能力や成果に見合った報酬を受け取ることができる分、競争も激しいです。


また日本では、会社の業績が悪くても、いきなり社員を解雇したり、リストラする可能性はほとんどありませんが、アメリカでは即日解雇・翌日解雇も日常茶飯事です。


もちろんですが、採用面接の時点で英語は「ビジネスレベル以上」が求められます。


ロサンゼルスなど日系の企業が多く集中している都市では、日本語で日本人と働く職場もありますが、アメリカの会社で働く場合、上記のような職場環境の中で仕事をするということを念頭に入れなけらばなりません。


デメリット⑤ 家族・友達になかなか会えなくなる




アメリカに来る前から分かってはいたけど、いざ来てみると痛感するのが、今まで毎日のように会っていた家族や、毎週末会っていた友達と簡単に会えなくなること。


今はインターネットさえ有れば、LINEやSNSなどでメッセージを送り合ったり、ビデオ電話ができる時代になり、連絡は簡単にとれるのですが、やっぱり直接会うと会わないとでは、ちがいます。


アメリカで親しい友達ができるまでの期間は、ちょっとした悩みや相談ができる人がおらず、気軽に話せる友達が近くにいた日本での生活に戻りたくなるものです。


風邪や病気でツライ時、出産や子育てがたいへんな時、今まで支えてくれていた両親への感謝を改めて感じます。



デメリット⑥ 病気をした時の病院選びが面倒(健康保険)




アメリカ生活の中で、最も不便!と言いたいのが、アメリカの医療保険システム。


まず保険料の高さ。


アメリカで保険料を個人で支払う場合、1ヶ月あたり個人で平均$456 USD、家族加入で平均$1,152 USD 前後します。
※勤務先の会社が全額・一部負担してくれることがあります。


そして、この高い保険料を払っているにも関わらず、医療ネットワーク・システムが本当に複雑です。


アメリカの医療保険システムは大きく2つに分けて、HMOPPOがあります。


HMOとは、加入の保険会社の補償対象となる「かかりつけ医」を選び、専門的な治療の場合は、そのかかりつけ医からの紹介状があってはじめて、皮膚科や形成外科などの別の専門医療医に行くことができます。
ただし、良い点としては医療費は最安値ですむことがほとんどです。


【HMOの悪い例】
顔の肌が荒れて腫れたので、すぐに治したい。すぐにかかりつけ医に行きたいけど、予約の空きが3日後。3日後にかかりつけ医に行き、皮膚科の紹介状をもらい、その皮膚科へ電話をすると、予約の空きが1ヶ月後・・・再度かかりつけ医へ連絡し、空きがあるドクターを探してもらう必要がある。



PPOとは、加入の保険会社の補償対象とであれば、どの医者・専門医でも自由に受診することができますが、保険会社のネットワーク外の医者やサービスを受診した場合、後々になって目玉が飛び出るほどの高額な医療代が請求されます。

【PPOの悪い例】
ある日スポーツをしていたら、足を捻挫。加入の保険会社のネットワーク内の整形外科医を家の近くで探し、すぐに発見、翌日に受診・治療をしてもらう。治療の当日は、病院で$20の支払いのみ。2ヶ月後、郵便でどこかの医療機関から請求書が届く。請求額はなんと$300ドル(約3万円)。あわてて治療をしてもらった病院へ問い合わせると、診断で利用した「レントゲン写真」を提供している医療機関はネットワーク対象外とのこと。
 
※受診の際に、その病院で受ける全てのサービスが保険でカバー出来るかを確認しましょう。



どちらの保険に加入するか悩ましい限りですが、万が一緊急を要する際に、どの医者にもすぐに受診できるPPOの方が価値が高いため、PPOの保険料の方が高くなっています。


アメリカで生活をはじめたばかりのころは、この保険システムを理解するのに時間がかかりました。


日本で生活していた頃は、比較的お手頃な国民健康保険に加入し、怪我や病気のたびに行きたい医者へすぐ行けていたのに・・・・と悲しくなります。



アメリカ生活で実感した5つのメリット!



デメリット5つをご紹介しましたが、いかがでしたか?


アメリカに限らず、どの国に住んだとしても、生まれ育った居心地の良い日本と比較をすると、デメリットと思うことはあるもの。


海外での生活は「慣れるまでが勝負」と言いますが、時間が経つにつれて慣れてくることもたくさんあります。


では次に、アメリカで生活をする「メリット」について、ご紹介します♪



メリット① 最新のアイテムや流行・トレンドで溢れている




アメリカで生活するにおいてのメリットは、やはり冒頭でお話した「あこがれ」の部分、最新トレンドに溢れていること。


(もちろんアメリカといっても広いので、田舎ではなく、大都市に限りますが・・)


最新ハリウッド映画やショー、ファッション、コスメ、ビーガンやグルテンフリーなど健康志向が高いトレンドフードなどが生活の中で「日常」とされているのがアメリカ。


アメリカから日本へ渡ったフードの流行としては、

【食べ物】
アサイボールやスムージー、ナッツバー、チキンサラダや、オートミルクなど


【チェーン】
Blue Bottle Coffee、Shake Shack、Umami Burger、Krispy Kreme Doughnutsなど


アメリカで今流行したているものが、半年〜1年後に日本で流行ったり、ブランドが日本上陸したりするよう感じられます。


最新アイテムをいち早く体験できるのは、アメリカ在住者ならではの特典です。



メリット② 努力した分だけ、成功できる!



デメリットの中で、「能力主義」の話をしましたが、厳しい反面、逆手にとると「能力のある者」「賢い者」「努力をした者」は、年齢や役職に関わらず、いくらでも収入があがり、大成功を成し遂げることができるということ。


20代、30代の若い社員の年収が、40代の社員よりも年収が高いなんてこともよくあります。


また、アメリカでは「1つの会社に生涯勤める」という感覚は全くと言っていいほどなく、より良い職場環境、待遇、条件を提示している会社へ「転職」や「ヘッドハンティング」によって、自分のキャリアを積んだり、年収を増やしていくのが当たり前です。


逆に、1つの会社に長く勤め、役職名も変わっていないような人の履歴書は、かえってマイナスの印象を与えてしまいます。



メリット③ 自由な発言・自由な行動・自由な発想



最近もニュースなどでBLM(Black Lives Matter)抗議の様子が報道されましたが、アメリカでは人々は堂々と自分の意見を自由に主張します。


自分が正しくないと思ったこと、世の中間違っていると思ったことに対して、前に出て訴えます。


日本では、幼稚園・小学校のころから「右にならえ」の社会精神で教育されてたため、どうしても他人と自分を比較して「社会・組織から除外されること」を気にする傾向があるように思います。


「まわりがしてないから私もしない」「AさんがOOしてるから私もOOする」というような。


アメリカでは「個人」が尊重される社会風潮が強いです。


LGBTQ*への人権も同じです。日本では、なかなか両親や周りに打ち明けられない風潮がまだありますが、アメリカではみんなで「個人個人のちがいや個性」を尊重しあえる社会体制が整いつつあります。

*Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender and Queer/Questioning.


アメリカで生活をしていると、まわりの目を気にせず、「より自分らしく生きられる」ような気がします。



メリット④ 人気観光地が多い・国内旅行に行きやすい



ご存じの通り、アメリカには有名な人気観光地がたくさんあります。


ハイセンスな都市への旅行は:ニューヨーク・ロサンゼルス・サンフランシスコ・シアトルなど


広大な大地と壮大な歴史を感じる旅行は:グランドキャニオン国立公園・モニュメントバレーなど


大自然の中で満喫したい旅行は:ヨセミテ国立公園・イエローストーン・ナイアガラの滝など


お気に入りの映画や海外ドラマの「ロケ地巡り」なんかも楽しいですよね♪



■ロードトリップが楽しめる!■


なんと行ってもアメリカの高速道路(フリーウェイ)は無料!


アメリカ全土の都市と都市をむすんでいるInterstate Highwayをドライブし、他の州への旅行も楽々♪


時間さえあれば、アメリカ横断もできてしまいます。


ガソリン代も2020年9月現在で、1リットルあたり日本円で70円〜80円ほどのため、日本より安いです。


同じアメリカ国内でも、移民などの歴史や自然現象で起こった地形のちがいなどで、州・街それぞれの魅力があり、まったく飽きることがあきません。


他の州に行くと、まるで別の国に旅行に来たような感覚になることもあります。



■空の移動も安い!■


アメリカの国内線航空券も比較的安く、西海岸ロサンゼルス ⇆ 東海岸ニューヨーク間が、九州 ⇆ 東京ほどの料金 (片道約15,000円〜)で移動できる時もあります。


また、アメリカの航空券やホテルなどの価格は「需要供給のバランス」で常に変動するタイプなので、安い時期は本当に驚くほどの低価格で航空券やホテルを予約することも可能です。


大手航空会社(アメリカン・デルタ・ユナイテッド)や、LCC(サウスウェスト・ジェットブルー)が、どんな路線も網羅していて、移動に便利です。



メリット⑤ 多文化・多人種の中で国際感覚が身につく




アメリカはまさに「人種のサラダボウル」!


世界中の国々からの移民や留学生、移住者と生活としたり、仕事をしたりします。


アメリカの各都市には、コリアンタウン・リトルイタリア・チャイナタウンといった、「コミュニティ」が形成されており、アメリカにいながら、まるでその国にいるような街の雰囲気です。


各国の美味しい料理、または異国との味をかけ合わせたフュージョン料理、その国の食材が売られるスーパーマーケット、輸入雑貨などを楽しむことができるのも、アメリカ生活の特典です。


またアメリカにはキリスト教徒の他にも、ムスリム教・モルモン教・ユダヤ教・ヒンドゥー教・仏教さまざまな宗教をもった人が生活しているので、その人たちとの日頃の触れ合いから、国際感覚や視野・知識も広がります。


私の友人の5歳のお子さん(日本人)は、ユダヤ教徒が80%在籍する小学校に通っているのですが、ある日突然学校から帰宅した時に、ユダヤ教徒の規律の一つである「コーシャー料理」のことについて、お母さんへ教えてくれたようです。


日本の学校では教わらない、国際感覚を養えるのもアメリカ生活の素晴らしいところですね♪


まとめ




いかがでしたか。アメリカで生活する上で、日本の友だちや家族に会えなかったり、日本よりも競争が激しく能力主義のアメリカでは不安も大きいですが、それでもアメリカ生活が気にいるメリットもたくさんあります。


個人個人によって、「合う・合わない」はあると思いますし、「得意・苦手」なことも様々です。


アメリカに限らず、海外移住をする人へ一つだけ言えることは、「日本で体験できないことを学べ、経験できるチャンス!」であるということ。


この記事が、これからアメリカへ移住する人や既にアメリカ在住の方にとって役立てば嬉しいです♪


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